わきが多汗症研究所……わきが・体臭・多汗 心と体の研究室

ニオイと食べ物 その2

 


キーワードは「全体食」

 

 ビタミンEは昔から若返りビタミンといわれ、老化にともない体内に増加する活性酸素を抑制し、油の酸化を防ぐ抗酸化作用があります。ビタミンEはどこにあるかといえば、意外にもお米や麦などの穀物の胚芽の部分、つまり私たちが普段食べていないところに潜んでいるのです。そこでキーワードは「全体食」です。野菜であれ魚であれ、その一部だけを選り好んで食べるのではなく、全部を食べることで大切な養分を取り逃すことなくバランスがとれるのです。

 たとえば、大根なら葉も食べることで骨を強くするカルシウムが取り込めます。マグロの切り身より全体を(これは無理ですね)、ならば小魚を頭から食べる方がよほどバランスがよい。ビタミンたっぷりのヌカや胚芽を落としてしまった白米でなく、胚芽米や五分づきのもの、できれば米の全体を食べるまるごとごはん、つまり玄米にするといった具合です。

 まるごと食べた全体食は、出るときもまるごと排泄されます。そうです。全体食は、便秘にも効果があります。

 便秘とニオイの関係については以前お話ししましたから割愛しますが、かつて長寿日本一になった男性は、一日二食、玄米のお粥だったそうです。

 玄米の栄養の良さももちろんですが、玄米の繊維が腸の掃除に一役も二役もかっていたに違いありません。

 さてもう一つの抗酸化物質であるグルタチオンは、レバーやビール酵母、パン酵母にたくさん含まれています。つまりヤキトリのレバーをつまみにビールで長寿の乾杯というのも老人臭を吹き飛ばすのに効果があるのですね。毎日の食事の中でグルタチオンを摂取するならビールでなく味噌汁をおおいに飲みましょう。

 酵母菌は、味噌や漬け物などの発酵食品に含まれています。「灯台もと暗し」にはくれぐれも御注意を。

 

 さて、ニオイ予防食品にもずいぶんいろいろなものがありますが、それぞれ一長一短、ひとつだけで完全な食べ物などありません。完全を求めるなら、良質の蛋白源の肉を適量食べて、コレステロールの恩恵にあずかりながら、なおかつそれを下げる植物油や青味の魚を摂りつつ、さらにその酸化を胚芽などで打ち消す、というふうに、実に高度なテクニックが要求されるのです。

 しかし、難しく考える必要はありません。キーワードは全体食。そのポイントは「身土不二」の精神で自分の生活しているところで採れるものを好き嫌いなくなんでも美味しくいただくということです。

 

 

日本食の言い分

 

 日本人は、もともと体臭の少ない人種です。江戸時代のお侍の体臭を嗅いだ経験がないのでさだかではありませんが、私は現代の日本人は昔の人より大分体臭が強くなっているのではないかと想像しています。その理由は現代人の食生活の変化です。

 1977年、アメリカは、心臓病や脳卒中の増加にたまりかね(そしてたぶんお互いのニオイにたまりかね)食生活改善運動を始めました。議会に日本人の食養専門家を招いて意見を求め「心臓病や脳卒中の原因は脂肪の摂りすぎである。栄養のバランスについては穀物や野菜をたっぷり食べてきた日本食が理想である」とする報告をまとめました。(体臭についての報告も欲しかったですね)

 ところがその頃、皮肉にも当の日本人の食生活に変化が始まったのです。穀物中心が肉食に、ご飯からパン食へ、味噌や醤油などの伝統的な酵母菌を使ったものがヨーグルトなどの外来の乳酸菌を使ったものへという具合です。

 しかし食生活の習慣は頭の切り替えでなんとか変えることはできても、体のほうはそう簡単にはいきません。

 それまでずっと日本で採れる食べ物に応じて消化器官と腸内細菌のバランスが保たれていたはずなのに、戦後の食生活の変化は日本人の腸内に混乱を起こさせたようです。そこで現れたのが、欧米並みの心臓病の増加やアレルギーやアトピーなどの新しい病気です。おまけにワキガなどの体臭に悩む人の増加が加わり、さらにここ数年は中高年や高齢者の体臭恐怖症の出現です。

 そこでいま、昔ながらの日本食の復権が叫ばれるのです。

 基本はできるだけ未精米の穀物や雑穀を主にして、近海で獲れる魚介類や海草、身近な野菜や豆類を副食に、四季折々の美味しい果物を添えて召し上がってください。肉類の出番はどうなったのだというむきもあろうかと思いますが、ニオイ対策本部としてはこの際肉は少し控え要員にまわるよう警告します。先ほどの蛋白価の問題ですが、確かに米は62%、大豆は69%と肉には見劣りします。しかし心配ご無用。その両方を組み合わせて食べると蛋白価は一気に上昇。十分お肉の代役は果たせるのです。

 それではここで高齢者のニオイにやさしい一日のレシピの例を紹介しましょう。

 まず朝食は、米に納豆、きんぴらごぼうやひじきの煮物、青菜のおひたし、具をたっぷり入れた味噌汁、季節の漬け物。忘れてはいけないのが梅干し。梅干しは口臭をはじめすべての体臭を減少します。そして仕上げはカテキン、フラボノイドを含んだ緑茶でのうがい。

 昼食は、麺類やパンなどの粉食もよいでしょう。外食ならば、日本そばやうどんなどが安心。時にはラーメンなどで「粉飾」するのもしかたありませんが、頻回となると油が心配です。その際、わさび、しょうが、ごま、ねぎ、大根おろしなどの薬味を十分入れてください。一時的に薬味のニオイが口に残りますが、胃液の分泌を高めたり、血液を浄化したり結果的にはニオイを抑えます。

 夕食には、青味の魚を中心に。たっぷりの大根おろしを添えた焼き魚は、シンプルで飽きがきません。魚は梅干しやごぼうと一緒に煮ても美味しいものです。

 これに野菜の煮物、酢味噌和え、青菜のおひたし、ぬか漬けときて、最後はやっぱり緑茶で一服としましょう。

 緑茶のだしがらは捨てずにとっておき、翌朝出かける前にガムのように噛んだり、お風呂に入れて緑茶風呂にするのも体臭予防に役立ちます。

 


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